目に見えないラドンガス、それががんの原因となる
現在、国内では数多くの方々ががんによって亡くなっています。
弊社はほぼ全てのがんの原因になり得る物質を見つけました。それはラドン及びその崩壊娘核種です。
ラドンはヘリウムやアルゴンと同じ不活性ガスで、空気よりも重く、他の物質とほとんど化学反応を起こさないという特徴を持っています。そしてラドンはα線という放射線を出す最も身近で危険な放射性物質であると言えます。ラドンは地中奥深くのマントルに含まれているウランから発生します。マントルは液体のガラスのようなものであり、ウランが崩壊した先で生じたラドンは気体であるため、マントル内を上昇して地殻との境界面に溜まります。その後、断層の割れ目やマグマが通った穴といった地殻のちょっとした隙間から地表に湧き出ています。ラドンは屋外では地球上のどこでも空気1L当たり10,000個ほど存在し、1Lあたり毎分1.5個程度α線を出してポロニウムに変わります。
がんは遺伝子が突然変異して細胞分裂が止まらなくなった病気です。
放射線が生物の細胞に当たったとき、その中にある遺伝子(DNA)の二重螺旋を2本とも切ってしまうことがあります。細胞にはDNAを修復する機能が備わっていますが、二重螺旋が2本とも切られてしまうと修復機能がうまく働かず、DNAが不完全に修復されてしまうことがあります。その時に細胞の分裂を制御する部分に異常が残ってしまうと、細胞は際限なく分裂して増殖し、他の正常な細胞の生命活動を阻害してしまいます。この細胞分裂の制御を失って勝手に増殖する細胞こそが「がん細胞」の正体です。
ラドンやその崩壊娘核種が出すα線はDNAを2本とも切る能力が特に強く、β線やγ線といった他の放射線よりも約20倍の確率で細胞をがん化させます。そのため空気中のラドンが呼吸によって肺の中に入り、放射線に対してほぼ無防備と言える肺の細胞を被曝させ、肺がんの原因になることだけはこれまでに知られていました。
弊社は最も身近な放射性物質であるラドンガスが、肺がんだけでなくほぼ全てのがんの原因となり得る道筋を見つけました。
現在、国内では年間およそ37万人の方ががんによって命を落としています。そのうち、部位別に見ると肺がんが年間8万人と最も多く、その次に大腸がんが年間5万人、胃がんが年間4万人と続いています。
肺がんの原因は長い間タバコによる喫煙が主原因であると考えられ、その認識が広く浸透していきました。しかし肺がんの死者数は年々増加しているのに対し、タバコの売上本数は1970年代半ばから1990年代後半をピークに減少しており、この20年間でおよそ3分の1程度にまで落ち込んでいます。またタバコは1970年ごろから2000年ごろまでの間にニコチンやタールの含有量が少ない銘柄(例えばセブンスターからマイルドセブン)が好まれるようになり、近年の禁煙キャンペーンで喫煙率が大幅に下がりました。もし肺がんの原因がタバコのみであるならば、タバコの売上本数の減少から数年~十数年遅れる形で、肺がんの死者数も減少に転じていなければなりません。
このことから肺がんには「タバコが原因の肺がん」の他に「タバコが原因ではない肺がん」があるのが明らかです。現在タバコが原因の肺がん死者は年間15,000人以下だと弊社は考えています。
現在、残りのタバコ由来ではない肺がん、そして大腸がんと胃がんは原因不明とされていますが、我が社はそれらのがんの原因を発見したと考えています。その原因は地中から湧き出てくるラドンとその崩壊生成物から発せられる放射線であり、それらを室内に溜め込んでしまう空調方法にあります。
肺がんの主因は空気中のラドンだと国連科学委員会が断定していることを紹介しましたが、胃がんの原因は不明でした。
ラドンはα線を放出してポロニウムに変わりますが、ポロニウムもα線を放出して鉛に変わります。ラドンと異なりポロニウムは水に非常によく溶けます。
普段住宅の中には水はありませんが、食事の時に現れます。水・茶・味噌汁・スープなどにポロニウムが溶けます。また我々日本人の主食であるご飯粒の表面に付着します。下の写真は弊社のα線測定器で撮影したご飯粒の表面から飛び出すα線です。
弊社は世界で初めて炊飯したご飯粒の表面からα線が出ていることを発見しました。胃がんは東アジアから東南アジアや南アジアで多発し、欧米では非常に稀ながんです。その他胃がんの特徴は弊社の胃がんポロニウム説でうまく説明することができます。
上図は厚生労働省が発表している人口動態統計の、死因ごとに人口1億人中の死者数を、2023年の死者数が1位から7位を示しています。これを見て誰もが驚くのは、現在死者数第一位の死因は老衰だということです。これは国際的に見ても極めて異常です。60歳以上の死者に占める老衰死者の割合は、米国0.2%・ドイツ0.3%などほとんどの国で1%以下です。医療の進歩に伴いほとんどの国で老衰死は減少傾向なのに対し、日本だけは近年急激に増加しています。
室内のラドン濃度は部屋の気密性と換気の方法で大きく変化します。特にエアコンが普及して以降、日本国内の建物の気密性は劇的に変化しました。
かつての日本の建物は障子や引き戸で区切られただけの柱構造をしていて気密性は高くありませんでした。クーラー(エアコン)が無くとも夏の暑さ対策として建物内を自然に空気が流れるようになっており、大きな窓をほぼ常に開けたまま、簾・よしずなど通気性の高い物を置いて区切った程度で床下や天井裏にも風が入り込んでいました。
しかし時代が進むに従って冷房と暖房の両方の機能を備えたエアコンがエアコンが登場するようになりました。エアコンはストーブと違って火事の心配が無かったため、会社の事務所や工場など1970年代からすでに普及しましたが、1990年頃から個人の住宅でも普及し始めました。
エアコンは室内の酸素を消費しないことから換気量は最小限で良く、冷暖房の効率を高めるため建物の気密性は可能な限り高めました。もはや開くことのないはめ殺しの一枚ガラスの窓や二重ガラスの窓が一般の住宅に現れるようになったのはこの頃からです。
エアコン普及時代の室内では気密性が以前よりもさらに高くになってり、UNSCEARの報告によれば床付近のラドン濃度は屋外の10倍・天井付近のラドン濃度は屋外の1/10となります。ただしこれはエアコンと換気装置を共に止めた時の値であり、後述の天井排気装置の存在は考慮されていません。エアコンを作動させると室内の空気は攪拌されますが、微風モードでは攪拌がわずかとなります。そのため人の動きがほとんどなくなる睡眠時間、特に床で布団を敷いて眠る人にとってラドン濃度が高くなり、α線による被曝も多くなります。
ホルミシス効果は、少ない被曝は免疫系を刺激して健康に良い影響を与えるという仮説です。1978年にミズーリ大学のトーマス・D・ラッキーが唱えたものですが、その後ラッキー自身を含めてホルミシス効果を肯定する科学論文は全く発表されていません。弊社はホルミシス効果という考えに断固として反対します。
日本政府は広島長崎の被爆者に一人一人の被曝量とその後のがん発生の有無の調査を1985年まで行い、1990年の国連科学委員会に「被曝量と発がん率の増加分は比例する」と報告し、了承されました。この報告は、30万人以上の被爆者の健康調査によって、ホルミシス効果を完全に否定しています。現在全ての国で被曝量と健康被害が比例することを前提に放射線防護対策がとられています。
原子爆弾を使いたい軍隊や原発を動かしたい電力会社にとってホルミシス効果は好都合です。米軍は大量の研究資金を使ってホルミシス効果を証明しようとしましたが何も発表していません。国内の電力9会社が共同で運用している電力中央研究所では1993年からホルミシス効果を実証する研究を行っていましたが、何も証明できず2014年に中止しました。大規模研究を行ったのにも関わらず証明できなかったことから、ホルミシス効果は存在しません。
肺がんは20世紀以降、多くの国で増加傾向が続いていました。
国連の中には放射線の影響に関する国連科学委員会(United Nation Scientific Committee for the Effects of the Atomic Radiation)という組織があります。この委員会は2008年に全世界に向けてラドンからの放射線被曝による肺がん増加の危険性について報告を発表しました。
この報告を受けて世界保健機関(WHO)もまた「人の立ち入る建物内のラドン濃度を測定し、一定の濃度を超えるようなら対策を講じる」という勧告を2009年に出しました。
日本以外の世界各国はWHOの勧告に従い、ラドン濃度の測定や対策をおこなっているため、ほとんどの国で肺がん死者は明らかな減少ないし減少傾向です。
しかし日本政府だけはこの報告を無視しました。その当然の結論として、肺がん死者は一本調子に増加中です。今や日本は世界一の肺がん大国となっています。
人口動態統計によると2023年には日本国内で382,504人の方々ががんによって死亡しました。弊社はこのの数値以上に、横に広がる胃がんであるスキルス胃がんの患者ががんと診断されずに「老衰」や「誤嚥性肺炎」とされて死んでいるパターンも数多く存在していると考えています。そのため実質的ながん死者は年間70万人ほどに達し、急速に増加しています。
がんの診断法や治療法がいくら進化しても、最も効果的ながん対策は予防に他なりません。がんを減らす決定的な対策は身の回りの生活空間におけるラドン濃度を把握すること、そして室内のラドン濃度を下げることです。エアコンが普及し気密性が向上した現在の建築物は、適切な空調を用いれば室内ラドン濃度を大幅に下げることができます。残念ながら現代日本の新築建造物はラドンにとって最悪の空調となっており、室内のラドン濃度が極めて高くなっています。
わずかな投資で三大がんを含むほとんどのがんのリスクを大幅に下げることが出来ます。