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あなたのご自宅は大丈夫? 空調機器と気密性とラドン濃度

空気中に存在しているラドン222は私たちの身の回りに存在している最も身近な放射性物質であり、呼吸によって取り込まれたラドン222が肺の中でα線を出すことによって肺がんの原因となり、ラドン222の崩壊生成物であるポロニウム218が飲食物に付着して経口摂取で取り込まれることで胃がんや大腸がんの原因になると解説してきました。

屋外のラドン濃度はその変化が地震の予知に利用できるのではないかと言われることもありますが、基本的に一様を保っています。それに対し室内のラドン濃度は、部屋の気密性と換気の方法によって大きく影響を受けて変化してしまいます。かつての日本家屋は江戸時代以前から明治・大正を経て昭和初期あたりまで柱構造を基本として襖や引き戸で区切られていた非常に風通しの良い居住空間だったものの、戦後の昭和中期以降、特にエアコンが普及し始めてから建物の気密性が徐々に高まり、近年では更なる空調効率とシックハウス症候群対策としてより高い気密性と天井から室内の空気を排出する天井換気システムが普及しました。

このことは室内のラドン濃度に劇的な変化を与え、結果的にがんのリスクを上昇させてしまうことに繋がってしまいました。これは国際機関であるUNSCEARやWHOも指摘していることです。

ここでは代表的な建物の気密状況と、それに伴う室内のラドン濃度の変化について解説します。

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