~がん死者を毎年10万人減らす会社~

この記事をSNSでシェア

~がん死者を毎年10万人減らす会社~

この記事をSNSでシェア

知っておくと便利な単位、Sv(シーベルト)!

放射線関係のニュースを耳にする時、時折「Bq(ベクレル)」や「Sv(シーベルト)」や「eV(電子ボルト)や「Gy(グレイ)」といった単位を聞くことがあるかと思います。放射線に馴染みのない方たちから見ると、どれもが「よくわからいない単位」に映るかもしれません。ですがこれらの単位の中で「Sv(シーベルト)」の意味だけでも知っておくと、放射線のリスクを考えるうえで非常に便利です。

Sv(シーベルト)とは「放射線が人体に当たったときに、どれくらいの健康的影響があるかを評価する単位」です。がんに限って言えば、シーベルトの値が大きければ大きいほどがんの発生確率が上がります。大抵の場合は1000分の1を示す「mSv(ミリシーベルト)」や100万分の1を示す「μSv(マイクロシーベルト)」の形で目にすることが多いと思います。

日本政府は広島長崎の原爆を生き抜いた被曝者の被曝量調査と死亡年月日と死因の調査結果をまとめて、「被曝量とがん死亡率の増加量は比例する。1シーベルト被曝した人は一般人に比べてがんによる死亡率が5%増加する」と発表しました。つまり100ミリシーベルトであればがんによる死亡率が0.5%、10ミリシーベルトであれば0.05%増加することを意味しています。0.5%や0.05%と聞くと非常に値が小さく感じるかもしれませんが、人口1億人に対して当てはめると、がんで死亡する人がそれぞれ50万人や5万人増加する計算になります。

この調査結果は国連の中にある放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR:United Nation Science Committee Effects of the Atomic Radiations)という組織に妥当である認められ、そこで50年間暮らすと1シーベルト浴びてがん死亡率が5%以上増加する場所、すなわち1年間で20ミリシーベルト被曝し、人口1億人当たりの年間がん死亡者が一般地域より10万人以上多くなる地域を立ち入り禁止区域に指定することを提案しました。

これらの結果は現代の放射線防護の基礎となっており、単純にシーベルトの大きさを比較すれば、がんに対するリスクの大きさを評価できるようになっています。

例えば特に放射線業務に携わることない一般の人たちが浴びる自然放射線による年間被曝量はおよそ2.4mSvに対し、胸部レントゲン撮影による被曝量は1回あたり0.02~0.1mSvと言われています。数回~数十回程度のレントゲン撮影であれば、その被爆量は自然放射線の誤差に収まるため、がんの発生リスクはほとんど上がらず「安全である」と言えます。

・Sv(シーベルト)だけ覚えておけばとっても便利!

・シーベルトとは「放射線が人体に当たったときに、どれくらいの健康的影響があるかを評価する単位」であり、値が大きければ大きいほどがんの発生確率が上がります。

被曝量とがん死亡率の増加量は比例し、1シーベルト被曝した人は一般人に比べてがんによる死亡率が5%増加します。

目次に戻る

この記事をSNSでシェア