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最も身近な放射性物質、その名はラドン

本ホームページでは弊社が一番がんの発生を引き起こしていると考えているα線放出核種、とりわけ最も身近な放射性物質と言えるラドン222とその娘核種についてたびたび取り上げていきます。ラドンには質量数の異なるラドン220(トロン)も放射線を出すことで有名ですが、ここでは割愛させていただきます。

ラドン222は目に見えない不活性ガスの一種で、他の物質とはほとんど化学反応を起こしません。そのためフィルター等による除去は不可能です。また空気の7.5倍の密度を持つ、非常に重たい気体であるのも特徴的です。ラドンの発生源は地中深くのマントルに含まれているウラン238であり、いくつかの崩壊を経てラジウム226がα崩壊を起こして発生します。地中深くで生じたラドン222は半減期(放射性物質が放射線を出して半分の量になるまでの時間)が3.8日と比較的長めであることから、地殻のちょっとした隙間から地上へ常に湧き出ています。そのためラドン222は屋外空気1Lあたりに1万原子(=0.000 000 000 000 000 000 039 mol)程度含まれている、酸素や窒素と比べればわずかと言えますが、存在自体はどこにでも存在しているありふれた物質であると言えます。

ですがラドン222はありふれた物質であると同時に、自然由来の放射性物質の中で最も危険な放射性物質であるとも言えます。現に人間が地球上で生活する上で浴びる自然放射線のうち、ラジウム226からラドン222が生じるまでの反応は地球内部で起きているため、地表で生活している我々の被曝には関係ありません。ラドン222が地表に湧き出た以降は、下の模式図のような道筋を辿って崩壊反応を起こし、α線やβ線などの放射線を出していきます。

上の模式図では縦軸が質量数を、横軸が陽子数を表しています。
ラドン222は比較的半減期の長い鉛210へ至るまでに、ポロニウム218とポロニウム214の時を含めて合計3本のα線を出します。ここれがもしラドン222が肺の中でα線崩壊を起こした場合、娘核種のα線を含む3本のα線が肺の内壁の細胞分裂が盛んな部位に当たってしまいます。その発がん能力は福島第一原発事故で有名になったセシウム137が出すγ線7,000本が体に当たった場合と同等となる計算になります。

人がこの地球上で生活するときに浴びる自然放射線は世界平均でおよそ2.4mSv/年ですが、ラドンやその娘核種による被曝は屋外レベルでもその半分であると言われています。

・ラドン222は地球内部のマントルに含まれているウラン238が崩壊によって、地殻の隙間から地上へ常に湧き出ている。

・ラドン222は半減期が比較的に長い鉛210に至るまでに合計3本のα線を出す。その3本が合わさるとセシウム137のγ線の約7,000倍の発がん能力がある。

・自然放射線による年間被曝量2.4mSvのうち、ラドンやその娘核種による被曝はその半分。

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