肺がんは肺や気管支の細胞内のDNAが何らかの原因で突然変異を起こし、本来抑制されているはずの細胞分裂が制御を失って際限なく増殖し、周囲の正常な細胞の活動を阻害していく病気です。
肺がんはその発生場所で大きく2種類に分けることが出来ます。
それは肺の入り口部分で生じる「肺門部がん」と肺門以外の奥の方で生じる「肺野部がん」です。
肺門部にできやすい扁平上皮がんや小細胞がんはタバコとの因果関係が特に大きい肺がんとして知られており、肺野部にできやすい肺腺がんや大細胞がんではタバコとの関係性が小さいと言われています。
これは水に対するがんの原因物質の溶けやすさが関わっており、水に溶けやすいタバコの煙のほとんどは肺の入り口にあたる肺門部に集中しやすくなり、そのためタバコ由来の肺がんのほとんどは肺門部に生じます。
逆に水とほとんど反応しないラドンの場合は肺全体に行き渡り、肺の奥の方にある肺腺にまで届きます。弊社では肺がんの約半分を占める肺腺がんが近年増加している原因は、水と反応しないラドン濃度の増加によるものだと考えています。
参照:
国立がん研究センター
肺がんについて