弊社は霧箱という放射線測定器を使用してご飯粒から出る放射線を世界で初めて観測しました。
霧箱とは箱内に満たしたエタノール蒸気を-40℃まで冷やすことによってエタノールの過飽和状態を作り、そのエタノールの蒸気(過冷却蒸気)の中を放射線が通過したときに発生した飛跡(飛行機雲のようなもの)を観測する放射線測定器です。
霧箱ではラドンやポロニウムから飛び出してくるα線のほかにも宇宙線のμ粒子やγ線由来の散乱電子なども観測することが出来ますが、α線の場合は他の放射線とは異なり太く短い飛跡を残します。これにより容易にα線を判別することが出来ます。
霧箱で観測される放射線の飛跡
弊社は前述のとおり空気中のラドンより生じるポロニウム218がご飯粒に付着し、そこからさらに出るα線が胃がんの原因であると睨んでいます。そこでご飯粒から出る放射線を観測するにあたり、次の写真のように立て板を厚紙で作成し、その側面にご飯粒を貼り付けました。そしてそのご飯粒を15分ほど室内空気の中にさらした後に霧箱の中に入れ、ご飯粒の表面から飛び出してくるα線の姿を動画として捉えることに成功しました。
厚紙の立て板に張り付けたご飯粒
ご飯粒から出るα線の飛跡
ポロニウムはご飯粒にめり込まず表面に付着しています。そしてこのご飯粒を食べると胃の中でポロニウムが放射線を出します。これが胃の内壁細胞にがんを作るのでしょう。米自体には発がん物質は含まれていませんが、炊飯したご飯に付着したポロニウムなら米食文化圏に胃がんが多いことが自然に説明できます。また家族は同じ場所で食事をする機会が多いため、胃がんの発生確率は家族内で同じような値になるのでしょう。